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ユーカーパックの車買取・査定にてパオをご売却いただいたお客様の口コミ・評判です。
日産パオは、知る人ぞ知るデザイナーズカーです。1989年にわずか3ヶ月間だけ予約販売され、50,000台余りを売り上げたマーチベースの車です。当時の日産はマーチをベースとしたパイクカーを次々企画販売していて、パオは第2弾の企画となります。
販売方法は予約台数を製造販売するもので、3ヶ月の間に51,657台を受注し、納期は1年半にも及びました。期間限定販売のパイクカーとしては、最も販売台数の多い車です。
パオは、パイクカーとしてそのデザインに最も力が入っています。レトロなデザインが目を引きますがそのエクステリアデザインを成立させるために、新素材や新たな工法が取り入れられています。
フロントフェンダーとフロントエプロンには日本初の熱可塑性樹脂のフレックスパネルが、エンジンフードには SMCと呼ばれるガラス繊維を含む不飽和ポリエステルのシートを加熱反応硬化させて採用されました。
さらに、高張力鋼板を随所に採用し防錆性能、強度、剛性の向上とともに、軽量化が図られました。
パオ開発当時のデザインコンセプトは、冒険気分を味わえるような服を自動車のデザインに置き換えるもので、上下2分割できるフリップアウト式のリアクオーターウインドウ、今ではほぼ絶滅した開閉式の三角窓、ヒンジを外に出したドア類など、全体的にレトロなスタイリングが魅力です。
車体色も、Earthy colorと呼ばれるアクアグレー、オリーブグレー、アイボリー、テラコッタが設定されました。いずれも天然素材を思わせるやさしい色味でした。内装も麻布の風合いを持ったシート表皮を採用し、レトロな外観とよく似合うように統一感を持たせています。
パオは、そのレトロなエクステリアデザインにふさわしく、古いフランス製の大衆車を思い起こさせるような乗り心地にチューニングされています。
普段はふわふわした頼りなさ気な乗り心地ですが、いざとなれば踏ん張れる優しくも心づよい乗り心地です。
そのレトロちっくなデザインから思い浮かべる乗り味そのものにもこだわったパオは、日産がその遊び心を最大限に発揮してつくった「パイクカー」として傑作の部類に入るでしょう。
パオはリッターカーである日産マーチをベースとした車で、数々の新素材を投入されていますので車両重量も750kg程度です。
2017年現在の感覚で言えば1Lあたり20kmは軽いと思いますが、1990年代は燃費はあまり重要視されていませんでした。
各社からデザインの素晴らしい車が発表され、日本の車のデザインが世界に認知されるような時代でしたから、パイクカーのような企画が生まれました。実燃費は1Lあたり10から12kmですが、そのデザインは何者にも代えがたいものでしょう。
ユーカーパックの車買取・査定にてパオをご売却いただいたお客様の口コミ・評判です。